東京三菱銀行との闘い


仮処分決定

平成10年8月24日


仮処分決定

当事者の表示 別紙当事者目録記載のとおり

右当事者間の平成10年ヨ第924号仮処分命令申立事件について、当裁判所は債権者の申立てを相当と認め、債権者に金150万円を供託する方法による担保を立てさせて、次のとおり決定する。

主文

債務者は、その会員または第三者をして、債権者本店(東京都千代田区丸の内2-7-1所在)から半径300メートル以内の地域(別紙図面において赤線で囲む地域)において、横断幕、のぼり、プラカード等を立てて居座り、集団で徘徊し、大声で演説を行い、または、ビラを配布するなどして、債権者の業務を妨害したり、名誉、信用を侵害する一切の行為を行わせてはならない。

平成10年8月24日

京都地方裁判所第五民事部

裁判長 宮城雅之

裁判官 小見山 進

裁判官 山野幸雄

当事者目録

債権者 株式会社東京三菱銀行 代表者取締役 岸 暁(住所略)

宮崎綜合法律事務所(住所略)

右債権者代理人
弁護士 宮崎乾郎

弁護士 大石和夫

弁護士 林 泰民

弁護士 玉井健一郎

弁護士 坂東秀明

弁護士 関  聖

弁護士 田中秀行

弁護士 塩田 慶

弁護士 松並 良

弁護士 河野誠司

弁護士 下河邊由香

弁護士 宮原正志

債務者 崇仁協議会 右代表者委員長 中口寛継(住所略)

報告書(平成12年6月17日)宮崎綜合法律事務所 弁護士 田中英行

1.事案の概要

 崇仁協議会会長の肩書きを持つ高谷泰一郎氏が窓口となって、昭和62年6月〜平成元年7月にかけて、当行出町支店で複数の預金口座を開設し出金を行っていた。

 平成3年夏頃、崇仁協議会委員長藤井鉄雄氏に対するグループ(高谷氏を含む)が同会から離脱し対立が表面化。その後、平成3年10月頃から、藤井鉄雄氏らのグループが、当行出町支店に対し、預金口座の改印、解約が無断で行われた、預金の払戻手続きに不正がある等のクレームをつけて頻繁に来店・架電を繰り返すようになった。

 出町支店では藤井氏らの要望に応じて、預金口座の開設から解約までの全ての金銭の出入りに関する推移表を交付し、払戻請求行動はエスカレートするばかりであった。

2.弁護士の委任から仮処分まで

 そこで、当行は平成7年7月に、藤井氏らの申し出た一切のクレームに関する事実関係・法律関係の調査、交渉、法的手続きを含めた一切の権限を宮崎綜合法律事務所に委任した。

 藤井氏側もこれを受けて、大阪弁護士会所属の明尾寛弁護士に委任し、その後、明尾弁護士からの要望に応じて、宮崎綜合法律事務所から、資料を交付する等して、調査が双方弁護士間で順調に進み出すかに見えた。

 ところが、この間も、藤井氏は、自らも弁護士に委任しているにもかかわらず、弁護士抜きで、出町支店ならびに近畿財務局京都財務事務所に対しても、再三にわたり架電や押しかけを繰り返した。明尾弁護士からも藤井氏に対して、このような行動を中止するよう注意したが、藤井氏の行動は止まなかった。

 そこで当行側はやむを得ず、宮崎綜合法律事務所を代理人として、藤井氏に対して、出町支店や財務局への架電や押しかけを中止するよう京都地裁に仮処分を申請した。(平成7年7月31日) 藤井氏はその後、平成7年8月2日に明尾弁護士を解任した。

3.仮処分では、裁判所の仲介により、平成7年9月5日に、裁判上の和解が成立した。

(和解の趣旨)

(1)藤井氏は、出町支店の預金口座に関する調査を、上野至弁護士(東京)、伊藤高明氏、川上八巳氏の3人の代理人に委任し、代理人のみを通じて行う。

(2)当行は、代理人である宮崎綜合法律事務所が窓口となって調査に協力する。

 よって、この和解の趣旨に則り、藤井氏側の希望通り、平成7年9月19日に京都ブライトンホテルにて、藤井氏側代理人3名が、崇仁協議会関連の全ての口座に関する入金伝票、払戻請求書、改印届等の全ての書類の原本を一点一点閲覧し、要求のあったものについてはその場でコピーを交付した。これにより、藤井氏側の代理人3名は、藤井氏に電話して同氏の承諾を取った上で、資料の閲覧とコピー交付が完了した旨の確認書を作成し、当行側代理人に交付した。

しかるに藤井氏は、平成7年9月に「異議申立書」なる書面で、藤井氏側代理人3名が確認書を作ったことを非難し、資料の閲覧が無効である等と一方的に宣告してきた上、同年11月には、上野弁護士ら3名の代理人を全員解雇する旨通告してきた。

4.その後も、藤井氏は、裁判上の和解を無視して、平成7年12月に早川晴雄弁護士に委任し、平成8年2月には、早川弁護士を解任して、上原茂行弁護士に委任し、さらに平成8年3月には、今度は木村澤東弁護士に委任した旨通知して来たが、その後、平成9年2月に再び早川弁護士に委任して、東京簡易裁判所に訴訟を提起し、現在に至っている。

5.藤井氏の刑事事件について

 藤井氏は、次のとおり、数々の刑事追訴を受け、現在刑事裁判の被告人の立場にある。

(1)公訴事実(起訴事実)

※覚せい剤使用で、平成5年5月に起訴

※覚せい剤所持で、平成5年5月に追起訴

※宅地買収が可能と見せかけて武富士会長から3億5千万円の小切手を詐取した嫌疑で、平成5年6月に追起訴

※3億5千万円詐取のため、宅地所有者名義の領収書を偽造、行使した嫌疑で平成5年7月に追起訴

(2)進行状況・弁護人の選任・解任

 覚せい剤所持については、暴力団から自分の身を守るために、部下が警察と連絡を取って仕組んだものであると弁解。但し、証言した証人は、証言以後藤井氏から離反し、偽証であったことを認めている。

小切手の詐取は、手付金として受け取らせるつもりが、宅地所有者から相続問題が終わるまで受け取ってもらえなかったので、武富士の顧問弁護士に返したと弁解。

 上原弁護士が比較的長期間弁護人を務めたが、その後、木村弁護士、再び上原弁護士と変わり、現在は貞友弁護士・安富弁護士が弁護人を務めている。平成8年12月以後、期日の延期のため弁護人の選定・解任を繰り返してきたが、平成9年9月になって、ようやく藤井本人の尋問=実質審理が再開された。


平成9年(ワ)第16780号事件 準備書面

原告 藤井鉄雄

被告 株式会社東京三菱銀行

右当事者間における、銀行預金一部払戻請求事件につき、原告は、左記の通り、陳述する。

平成10年6月8日

右原告訴訟代理人 弁護士 貞友義典

東京地方裁判所民事第31部イ・一係 御中



一、原告は、この度、都合により、請求を放棄致します。 以上